音楽制作における悩みの本質
皆さん、自分の制作においていろいろ悩みがあると思います。いい音で録れないとか、上手く処理できないとか、憧れのサウンドに近づけないとか、いろいろあると思います。
そのときに出会ってしまうのが Twitter で誰々がこれに変えたらウヒョー最高。悩みが解決しました。そんなの見ちゃうと、自分も試したくなる気持ちわかります。どうぞ、デモしてみてください。
1つだけ私が問いたいのは、それが本当に根本的な解決になっていますか?
ってことです。実際は本質的な解決には至っておらず、問題が埋もれているだけだったり、隠されているだけ、解決したようで別の問題が絡んでくる可能性、そういうものを生み出している可能性があります。
ただし、これは私のただの脅しで、実際に問いたいことは、結局皆さん、根本的なことを理解していない、どちらかと言うと目をそらしている、というのがこの現状を生んでいます。誰かに正解に導いてほしい、という状況です。
本質ってなんだ?
皆さんの問題の本質ってわからない、深く考えてない、に直結するんですが、結局は 自分を信じれない に回帰します。
自分の信じるに値する経験や知識がないと嘆いています。だから他人の意見を取り入れて、自分のやっていることを肯定しようと努力しています。
もっと深く言うと “自分のせい” で音源が酷評されないようにしよう、と努力します。無難にみんなと同じようにという感じでしょうか。平均点を目指す。
悪いことじゃないと思います。でも本質を突かれると、本当に腹たちますよね。今コレ読んでいる人、大体該当すると思いますし。
大丈夫、経験やカンに裏打ちされててもみんな平均に落ち着くから
面白いことに、経験やカンで研ぎ澄まされた人たち、いわゆる大物の音源聞いても、セオリーには忠実だし、特別これといったすごいことしてないでしょ?
例えば売れているバンドのドラマーさん、ドラムめちゃくちゃうめー!でも手数王みたいなフレーズは無いでしょ? ギタリストでもそう、超絶技巧なフレーズが曲中にでてくることは殆どないと思います。
結局は彼らに言えることは、表面上見えないところで工夫しているが、基本に忠実なだけであって、基本的には皆さんと同じように悩んでいます。一番の違いはそれを自分で解決できるだけの メンタル がある、と思ってください。あとはなにやってもすごいって思わせるカリスマ性とかそーいうのだから気にしない。
エンジニアの場合、門外不出の特別すごい技術があるか、と言われたらそうでもないと思います。普通にぶつかる帯域同士は避けてあげたり、ピークを抑えるためにコンプしたり、普通に普通の処理してます。それが絶妙なだけで、基本はみんな同じです。
大胆になれ、自信過剰になれ、世界は俺が中心だと思え
自信過剰になりましょう。これは自分と自分のコミュニケーションの中で自信過剰になりましょうって意味で、自信過剰になりすぎて Twitter でこの処理が正義、とか言っちゃうと、変なの沸きます。
単純に迷っていたその瞬間に、俺はこの処理が一番だこの音が世界最高だ、と根拠のない自信を持って、音決めしてしまうことです。最初は根拠も意味もなくていい。俺が世界で一番クールだと思っていればいい。
どうせ、次のときにはその処理の仕方なんてプリセットにしてないと忘れるんで、その時その時を大事にするか、プリセットに保存して毎回使うか、どちらかになるでしょう。
これ大事。根拠の無い自信、非常に大事。ただ、有名人がそれを発信すれば受けるけど、一般人が発信しても受けないから気をつけよう。
他人が行ったこと鵜呑みにするな
結局、前にも言いましたが、音は時と場合とシチュエーションとタイミングと、いろいろな複合的な問題が絡み合って、答えを導き出すもので、他人が上手く行った処理が、いつ何時でも上手く行く事なんてありえないレベルでない。
だから、結局プロになればなるほど、心構えとかアーティストと仲良くなりましょうとか、そーいうことを言う。技術じゃねーんだ。
ある程度技術に関していろいろお話している人がいるけど、それって自分の音が出来上がっているから他人にお話ができるものであって、それは自分の音じゃなくてそいつの音だから気にしないほうがいい。
つか、ふーんって思ってればいいよ。絡むときは、すごい! 後で試してみます! とか言っておかないといけないけど、実際やってみて大体が上手くはまんねーんだ。実際、上手く言った経験あんまないでしょ?
だからこういうのは、自分も同じことしてるわーって共感を得るときには役立つし、俺と正反対やんけ、って人もいるから、実際には、ただの自分の自信の確認用に Twitter を利用してやればいい。あいつも俺のレベルまで行き着いたか…とか心の中でイキっておこう。
自分で判断できるだけの知識は持つべき
結局、最終的な取捨選択は自分自身で行わないといけない。重要なのは選択しなきゃいけなくなったときの判断材料なんだ。
いちばん重要なことは判断材料。最初はそれが 根拠のない自信 でいい。
結局みんな批評を恐れているんです。誰かに聞いてもらうという機会は誠に素晴らしいことであって、成長とは RPG と似ていて、作業ゲーの結局レベル上げが手っ取り早い。
聞いてもらって、糞だなって言われて、メンタルが強けりゃ、こんにゃろーってなって、腕が磨かれていく。ホントに。結局それ。大事なのは正直最後は メンタル 。
問題の本質の見え方ができてない人も多い
結構 DTM やっている人に多いけど、コンピューター相手に怒ってても仕方ないから。それはあなたのメンタルの問題。
余裕のある人は問題が起きたときこそ、冷静である。問題が起きてもいいように準備も怠っていない人もたくさんいる。ほら、やっぱり心構えに終着する。
要は、自分がいい音って考えているのが、高級 AD/DA の音なのか、安物 AD/DA の音なのかって言う、ぶっちゃけ本末転倒な部分に回帰してしまう。
要は、自信だ。安物でも高級でも俺はどんな環境でも自分の音に仕上げられるぜ! っていう根拠のない自信があれば、使う機材なんかどれだっていいんだ。
みんな過程を重視しすぎて結果を軽視しすぎる
いい音にするためには、ちゃんと処理をしなきゃいけない。まぁ当たり前のことなんですが、それは決められた内容を守れば、あとは何してもいいんです。大体最近の人はそれができてなさすぎる、という場合もあります。
で、ある程度、デジタルの基本ができてくると今度は過程を重視し始めるんですね。これでこうやって処理するといいとか、ああやって処理するほうがいいですよって誰かが言う。
だからそれは時と場合によるが付きまとうと私はずっと言い続けます。
で、過程がいいようにできたと勘違いして、結果は自ずとみんなに認められるものができている、と勘違いしている。面白いことに、音楽の計算式って答えが変わるんですよね。
理論的には (音源+いつもの処理=理想の音) が、理想ですが、実際は (音源×±いつもの処理=不確定な音) になってしまうんですね。これが曲者過ぎて嫌になるんですよ。
まじで音楽は生き物過ぎて同じ処理しても同じ感じにならないんだ。
そんなこと言ったってしょうがないじゃないか
そしてお前は次のセリフを言う…えなりくんのものマネをしながら「そんなこと言ったってしょg」…以下略
わかる。理屈で納得したい気持ち。すごくわかる。でも屁理屈屋で理論的で頑固な思考回路な持ち主の現代っこ? である私ですら、音楽は理屈じゃねーんだ。って言わざる負えないんだ。そこが真理だ。
最終的に人間性って言われる。業界で生きている人って本当に素晴らしい人しかいません。私はクソ野郎なので地道に這いつくばって生きています。
本質を理解してください。いい音悪い音以前に自分の判断力が無いんです。それは経験やカンとかプロじゃない持っていないもの、ではないんですよ。皆さん持っています。自分の好きな音あるでしょ? そこまで持っていけないのは、メンタル の問題です。
もしかすると、こういうページでメンタル言った人私がはじめたかもね
メンタル大事。それが根拠のない自信でも大事。もちろんそれを誰かに徹底的に崩されることも大事。一人で籠もっていてもなんにも解決しないことが多い。私はコミュ障なので無理。皆さんはものすごく才能にあふれている人たちです。だから自分に自身を持って、そして選択肢に困ったとき、いろいろ思い出してください。あと相談相手くらい居るでしょう? 一緒に頑張れる仲間同時で頑張ろう。ホントに大事なのは仲間でもある。