購入して使う機会が無くなってしまったプラグインたち
まず始めに。
単純なコンテンツとしてプラグインを抜粋するだけです。
別に「私個人が必要なくなっただけ」や「存在や価値を他のプラグインに盗られた」等の理由で、そのプラグインが必要不可欠な方は世界に必ずたくさんいることでしょう。
「使わない = 使えない」
ではありません。代替手段が見つかったり、ほとんどが 存在を忘れていた、個人的なワークフローに合致しなかった、等の問題なだけで、プラグイン側の問題で使わなくなったわけではありません。
ほとんどが非常に役に立った後、現在は 2 番手に甘んじているモノや、音楽シーンの変遷と共に選択肢としてはあまり選ばれにくくなったもの、あとガチで存在を忘れていたものばかりであります。
純粋なネタ枠としてこの内容をお楽しみください。
iZotope
いや、マジで iZotope のプラグイン全般は非常に使い勝手がよく、特に自動化は素晴らしい。
ただ自動化ってマニュアル時代のエンジニアからすると「潜在的な敵」であるため、おそらく個人的な感情や危機感などが深層心理にあるために使わないように私の心が仕向けたんだと思う。
ある側面から見ると、マジで人間要らないレベルの自動調整だと思う反面、超えられない人間の壁があるようにも思える。まだ AI に負けたくない、そんな意地があるため使用をためらっているのだと思う。
ただね、困ったときに解析させて、結果を見て、自分の実力に落胆しつつ、iZotope を Bypass してまた、微調整してから iZotope プラグインに解析させて、なんていう使い方が現状一番個人的にはホットです。
丁度 RX11 が 2 年ぶりに Update するようなので、RX は使い続けようと思います!
それ以外は全く起動していません。ごめんなさい。でもちゃんと Everything Bundle を購入した後、Update があるたびにお金払ってますんで、筋金入りのユーザーだとは思います。
Techivation
Techivation 全般のプラグイン、使わないのだ…買ってるくせに。
何故かと言うと、みんな使い出したから。僕はみんなが使っているプラグインは嫌いになる習性があります。これまじガチです。
そんな理由だけを書いても仕方がないので、理由付けをとても大げさに言うと「One Knob」系のプラグインはどういう処理を行っているのかを耳で推測して同じような処理を再現してみる、という研究対象であることが多い。
また、個人的には視覚的な情報が無い、少ないのでアタリを付けるのが難しい。結局仕事で使うものというのは如何に目的の音像までたどり着けるか、のスピードしか考えていない私にとっては、選択肢としてあまり頭に浮かばないだけで、要は自分と相性が悪いだけ。
本当は視覚情報なんて言うものは無い方が良いに決まっているんだけど。
そのため、購入しては実際のミックス上で使ってみて、効果を知覚する。そして採用しない、の繰り返しが多発した。非常に大雑把に言うと「だいたい同じ傾向になるから」という理由で採用しなくなる。
研究材料としてはすこぶる優秀だったが、実用されるか、とは無縁だった。
ただ、プラグインの質等はすこぶるいいですので、普通におすすめです。私は選択肢が別にあっただけ。
こういう GUI と少ないパラメーターは非常に使いやすい。
ただし、思い出すことも多い。この GUI…どこかで見覚えがあるぞ、っと。
つまり、こいつの研究を更に深堀りするほうがいいのでは? という思考になった。けど難しいよやっぱもう、こういう系は自動解析型プラグインに任せたいよ…
Melda Production – MAutoAlign
ごめんなさい。
結局、位相を自動で揃えた音が気に入らないこと、気に入らないこと。
ドラムレコーディングをする時、念入りにマイキング調整した楽曲で「やってみっかー」って実行すると、なんか全然好きな音にならない。
もちろん、ちゃんと位相が揃ってきてフォーカスが合うんだけど、無しを選択しちゃう。
まぁ対抗馬に Auto-Align 2 がいるので、そうなっちゃうよね。
Auto-Align 2 はちょっとチートかもしれないレベル。
A.O.M – Track Symbiosis
これは smart:comp2 に Ducking 機能を奪われた気がする。
ただし smart:comp2 は決して軽いプラグインでもないから代替になるか、問われるとそうでもないのだが、Spectral Ducking が優秀すぎちゃうのが悪い。
ただ、Volume Ducking がしたい、ってわけでもなくて最近は Dynamic EQ など、様々なアプローチが増えすぎているため、こういうシンプル構造の良さを自分がわかっていないのだろう。
もう一度、勉強し直すためにこれを研究してみたいと思う。
まぁ、でも最近はサイドチェーン信号をどの様にセッションに適応していくか、みたいなところを考えてることが多いので、こいつ使って調整より、もっと融通効いたり微調整したいからって外部サイドチェーン信号用のトラック作っちゃうんだよなぁ…
Apogee – Soft Limit
無償で Get したプラグインなんだ、ここに乗せるか迷った。
AD-500 の 16-bit AD Converter の Soft Limit 回路のモデリングである。
まー、僕みたいな Clipper オタク、この回路を模倣することなど、容易いと言っておこう。
もちろん、模倣することは容易い。だが、このプラグインと同じ音になるか、とは違う。
つまり、もう少し自由度のある Clipper で自分好みの Soft Clip が作れちゃう人からすると、まぁ、要らない子に認定されるのは仕方ない。
ただし、私は現在 AD-8000 を探しているほど Apogee の Old AD の音が好きだぞ。
Avid (Digidesign) – Lo-Fi
これは非常に素晴らしい Digidesign の置き土産、Lo-fi プラグインなのだが、現在、個人的に代替可能な別のメーカーのプラグインを利用しているためである。
Pro Tools ユーザー諸君。このプラグインの存在を決して忘れないでほしい。
そして Vari-Fi の存在も知っておいてほしい。
以上。
Avid (Degidesign) – SansAmp PSA-1
こちらも現役ユーザーが大量にいると思いますが、僕は代替プラグインを持っているので回避しています。
しかし、この簡素な出来のプラグインの音がすこぶる良いこと良いこと。
ぶりぶりさせたきゃこいつを使っとけ!という投げやりな選択ができる魅力がある。
VoosteQ
魂を売ったと言われても仕方ない。
Material Comp は Cenozoix Compressor に、Model N Channel は結局 KIT-Plugins の実機にまるで似てない操作性が勝ってしまった。ちなみに KIT-Plugins の NEVE も API も本物に似てないですよ。個人的にはそう思います。使い勝手の問題だな。
もちろん、Cenozoix が優秀だとか Material Comp が劣勢だとかそういう話ではなく、代替できるものが出てきてしまっただけのこと。
Model N Channel は非常によくできたプラグインなんだけど、NEVE 系の歪みは私には要らなかったのだ。これはタダの好みの問題で僕は昔から NEVE の音がやっぱり好きじゃなかっただけのことだった。
Acustica Audio – GOLD5
また NEVE 系か。
コヤツは動作が重いんだ。
これも前線を退いた形のプラグインで音はいいんだこれが。
ホント LOW の出方と High の締まり方、すんごいの。
ただ、起動しなくなっちゃったのでゴメン。
Arturia – PRE
これは存在を忘れているというか、出番がなさすぎる、ということ。
Arturia がモデリングを出したときは、EQ のかかり具合が結構本物に似てて、かなり多用したんだ。
現代では代替が増えたし、存在を忘れがちになっているので、使ってあげることを思い出させてくれた良い機会だ。
Trident A EQ を使うぞ!
BABY Audio – Parallel Aggressor
あんまり日本じゃ使っている人もいないかもしれないけど、このプラグインが出たときは本当にこいつを研究しました。
本当に素晴らしいパラレルサウンドを実現してくれます。
現在、私はパラレルコンプを使う時は 4 つのパラレルコンプを Compare もしくは Compete させて使うため、この Parallel Aggressor は非常にパラレルコンプの研究に役立ちました。
このプラグインは SPANK と HEAT という 2 種類のコンプサウンドと DRY サウンドを混ぜるという構造で、このコンプを使って研究以降、現在、私は 4 つのコンプレッションサウンドと DRY を混ぜる手法に移行しました。
簡単に言うと Transient や Attack サウンドが強いコンプレッサーと熱く歪んだコンプレッサーサウンドと DRY シグナル 3 種を混ぜていこうぜ? っていうプラグイン。
一つで 3 役になるのですが、現状、私のパラレルコンプは 4 つのコンプと DRY から成り立っているので、この子は非常に役に立った現役引退プラグインの中の最高評価の一つです。めっちゃおすすめ。
Boz Digital Labs – Sasquatch
君は完全には引退してはいないのだが、長らく Kick Bass Generater として活躍してくれました。
非常に直感的ではなかった UI でしたが、これ以外に自然でかつ、簡単に利用できる Kick Generater がなかったんです。
音を生成するのが楽しかったです。思い出をありがとう。(まだ出番は多少あるよ)
Cradle – The God Particle
そもそも、購入経緯が内部構造の推測と研究だったので 1 ヶ月あまりでお役御免になった彼。
結局マルチバンドコンプとトリートメント EQ、そしてリミッターという構造であり「この音」を目指す層には非常に素晴らしい UX を提供してくれる。
私は好みに合わなかったというか、やはりこういう Specral Dynamics というか Multi-bands Compressor というか、意図したバランスやダイナミクスを矯正にしかかってしまう。
結局、大きい信号や過度に大きな周波数帯を抑えに来るので、非常にバランスが悪い素材を整えるのは万能であるが、非常にバランスの悪い、意図した MIX は壊してしまう。
自由度が欲しくなるので結局使わなくなるというか、別の Multi-bands 系のプラグインで代替できるだけの耳と知識と技術があるから、と高みの言い訳をしておこう。
Eventide – SplitEQ
ゴメン!
君の存在をしょっちゅう忘れます!
この子は EQ を挿すだけで Transient と Tonal がセパレートされ、挿すだけで音が変化するので、その変化を楽しむことも有りだと思います。
基本的に、僕はあまり Tonal EQ がしたい、とは思わない人なので、Transient EQ したい場合、例えば Transient 要素に音の追加を希望しちゃったり、他の Transient EQ プラグインを使ってしまうのだ。
君は悪くない。代替え手段が豊富すぎるのが悪い。
FLUX
一応、最新アップデートはしてある。
ただし、出番がないなぁ。
UI の文字が非常に小さいのはまぁ仕方ない。(いわゆる Retina 非対応)
EVO IN だけが位相の回転してぇって時に出番がある。
みんなが好きなあの Analyzer は僕は使いません。
見た目はいいが、視認性は最悪なんだよね…
KIT-Plugins – KIT BB A5
すべて Pulsar Modular が悪い。
以上。
それくらい P450 MDN EQ がすごい。
それ以下でもそれ以上でもない。
だた、MDN と違ってクリーンな EQ なので思い出して使うようにする。
Leapwing Audio – RootOne
弩クリーン Low-End トリートメント? に目覚めたときはこれしか選択肢がなかった。
しかし、今の時代っていうかコロナ以降、50Hz 以下のクリーンベースサウンドってあまり求められなくなってしまった。いや、そういうわけじゃないんだけど、こういうサブベースプラグインをあまり起動しなくなったというべきか。
この子は珍しく音楽シーンの変化の速さからあまり出番がなくなった稀有な例。
もちろん、Harmonics パラメータがあるのでまだまだ現役いけますが、Clipper サウンドがまだまだ主流なので Clipper が強いのが悪い。
LetiMix – Gain Match
ゲインマッチしたいプラグインの前後に Insert して中身を設定して音を出す。
それだけの工程がめんどくさい。
最強にめんどくさい。
以上。自分の耳や RMS メーターで揃えたほうが速い。
Gain Match が悪いのではない。
仕事のスピードが求められる現場が悪い。(無理筋か)
音量を揃えることに慣れていない人は積極的に使いましょう。多分プロは数秒で量感揃えることが出来る謎技術を皆さん持っているので使う人少ないと思う。
Masterlab Audio
この子は使わなくなった、のではなく、使う機械がかなり少ない、というもの。
この子は Threshold 以上の音と Threshold 以下の音を別々に処理できるという、超絶変態設計であり、考え方や運用方法によっては唯一無二の処理を提供する。
今のところ、この子が大変大活躍したシチュエーションが記憶にないため、この子が日の目を見るセッションをお待ちしております。
NoiseAsh
いや、たまーに思い出して使っている気がする。
とくに Pultech モデリング、一番好き。ただ、最近 Pultec EQ で調整したい!っていう場面がない。
その他のモデリング、存在忘れてる。
僕は 31102 が NEVE で一番すきなんだけど、この子の存在を思い出して使ってくれ。
なんか、見た目の緑が実機とは違う色味だから音が違う気がするんだよな。わかるよねこの感じ。決して音は色では変わらないんですが、印象は変わります。
NoiseWorks
単に存在を忘れていたに過ぎない。
結局これも代替ツールと言うか、外科的なツールやアプローチが増えたからなかなか選択肢としては頭に浮かんでこない自分が悪いんだよな。
Enshape と Transplit を陽の目に。
NUGEN Audio
やはり代替プラグインが出てしまった影響で NUGEN Audio のプラグインはほとんど使わなく Update もしなくなってしまった。
良いプラグインだしポスプロの味方であった。
ただし、最近は他の似たようなプラグインに押されてしまった。
ただし、僕に Mono-Make を教えてくれた素晴らしい先駆者的なプラグイン郡を作ってくれました。
Overloud
実は去年までバリバリ使っていました。
100 % 使っていたのは OTD-2。
ただし、最近の楽曲に合わせづらくなってきたため、利用を辞めている。
その他の 670 とか EQP とかも使えそう!って買いましたが、使い方がわかりませんでした!
Signum Audio – SKYE Clipper
本当にクリッパー戦国時代なんですよ。
すぐに新しい Clipper が出てくるためにすぐに賞味期限が切れてしまう。
こいつも素晴らしい Clipper なんだけど、クリエイティビティさが他のプラグインとは目劣りしてしまったか。
しかし、エイリアスの気にならなさとか、音像が崩壊しないレベルとか、出来は非常にいいんですよ。
通常よくある飽和系ってゲインマッチすると音像崩壊している時、よくあるある。
Sixth Sample – Clips
この子は Clipper の研究に多大な功績を残してくれました。
どのような波形変形をすれば音が Shape に聴こえるのか、どのような波形変形をすれば Transient が強調されるのか、これらを数学的な視点から解き明かす自己研究の礎となりました。
ホンマに謝謝ですわ。
Slate Digital – Infinity EQ
これもさ、Kirchhoff EQ とかさ、Pro-Q3 が全面的に悪いと思う。
もちろんパキパキ系のデジタル EQ としては非常に優秀です。
とくに Bands EQ と Global Carve EQ を分けれる機能は多分 SSL Native X-EQ 2 と双璧をなす、唯一無二の機能だと思う。
だからなるべく思い出して使ってあげることを心がけたい。
Sonoxx – Claro
この子は唯一無二の Resonance 帯域を表示してくれる機能があるのでもっと使ったほうがいい。
すぐに Soothe2 とか他の EQ に逃げる自分が悪いんだよ。
もっと使ってやれ。存在忘れんな!
Sonoxx – Inflator
もう何年も使ってないかな…なんでインストールしてあるんだろう。
この子の中身は Clipper というか Saturator というか、とにかく数学的に線形に歪むプラグインでそれ以上でもそれ以下でも有りません。
個人的には Waves の L1 とか L2 とかそういう化石というか、古代ツール枠の一つで、このプラグインがダメという意味ではなく、このプラグインがあるシーンサウンドを生み出したことに意味や価値があるのだ。
SoundToy – Radiator
SoundToys は何故か現役プラグインが多すぎる謎メーカーですが、Radiator だけは全く起動しません。
Decapitator はかなりの頻度で起動しますが、この HEAT AMP は何故か起動が少ない。
使い方を教えてくれ。そんな感じ。
SSL
X-EQ2 然り、X-Comp 然り、まぁサブスクで提供されているのでしょっちゅう忘れているっていう部分も大きいのだけど、あることを思い出して使ってあげなきゃカワイソウだわな。
今 X-EQ2 起動してみたんだけど、操作性めっちゃいい。なんで使わないんだ自分。
もっと使ってやれ、という意味でここに記載しておく。
Tone Empire
彼らのプラグインの出来は素晴らしいんだ。
ただ、なんか最近全然起動していないんだ。
どうしてだろう。もうアナログモデリングはお腹いっぱいなんだろうか。
Tone Projects
最初はすげぇ!って買ったはいいが、使いこなせる気がしないので塩漬けになっている。
とくに Kelvin と Unisum。
たぶん Mastering Class のプラグインだから僕は扱うのが無理なんだろう。
Plugin Alliance
月にいくつかリリースがあるため、昔から MEGA のサブスクユーザーのため勝手に使えるプラグインが増える。
ただし、全部確かめていくほど暇じゃなさすぎ問題。
結構試せていないものが多いので使ってないのではなく、把握していないが、厳密か。
Mastering 系のプラグインはもはやチンプンカンプンだよ!
Waves
頻繁に新作が出るし Update Plan の加入もしないとですし、ってかサブスクありますし。
使わないのではなく、存在をどんどん忘れていく。
たまーに Metal Filter だっけ、そういう効果的な音がほしい時の出番があるからすごいよね。
設計が古いプラグインも面白い効果とかが Digital の負の側面で残っていたりするんだけど、それがまた歴史を感じさせる音というか、当時の音、というか、それがサウンドの核を作り出していると言うか。
L2 バンザイって感じ?最近あんまり使ってないです。DMG Audio の TrackLimit に逃げてます。
というか、既にアンインストールしていて思い出せない
現状ピックアップできたのは、まだ DAW 上に表示されている (つまり Mac にインストールされている) プラグインで「これ最近使ってなかったわ」っていうモノを抜粋したので、本気で使わないプラグインは既にアンインストールされている…はず。
ということでタイトルは使わなくなったプラグイン選ではありますが、自分が忘れていたプラグインを思い出させるいい機会になりました。
終わり。