理解できない機材の目盛り

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理解できない機材の目盛り

理解できない機材の目盛り 

私ですら、今でも理解できない機材の目盛り表記があります。

この記事は、皆さんは普段この部分についてどう思っているのか、記事を引用したり、コメント付き RT で教えてくれるとちょっと嬉しいかもです。

今回は解説というより、ちょっとしたネタ記事です。

YAMAHA さん


YAMAHA の機材は全国どこに行ってもあります。さすがです。

特に日本の FOH や SR 現場 (皆さんは PA という名称のほうが馴染み深いと思いますが) だと YAMAHA さんの M7CL がどこにでもあるようなくらいスタンダードとなっています。

個人的には別のクロックを入れると十分に化けるので、SR や FOH では正直外部クロックは必須だと思っています。ちょっと楽しいんですよね、現場にクロック持っていくと。

「え?いつもと音違う…」って言われるとちょっぴり天狗になります。


問題箇所

HA (ヘッドアンプ) の表記が未だに直感的には理解できない。というかこれを説明できる人にであったことがないので、ここでは個人的な解釈を説明してみる。

一番小さい入力は +10dB という表記で、最大ゲインが確か -62dB

通常数値が大きければ、HA のゲインが高いと僕は認識していますが、YAMAHA の M7CL ミキサーの場合は +10dB が 最小ゲイン で、-62dB  が 最大ゲイン となります。

ツマミの感じを見ると、左に目一杯回し切ると最小ということは感覚的に理解できるのですが、数値を見ると「?」が浮かんできます。この感覚のズレが非常にクリエイティブを阻害する。

実はこの目盛り表記について、自分は全く知識がありません。解説されている YAMAHA のページも見つけたことがありません。おそらく理由はあるのでしょうが、明確な意味を知りません。

YAMAHA さんのマイクプリの目盛りは大体こんな感じ。

+4 というのは Line In の信号向けで、おそらく +4dBu の信号が入った場合、+4dBu で扱う、的な表記だと勝手に解釈していますが、-40dB というのは一体どういう意味なのだろうか。

例えばこの図は初見では理解できないだろう? 引用: MLA8

上記は MLA8 という 1U ラックライプのマイクプリのスペック表から引用させて頂いたのだが、パッと見では 「???」である。

個人的な解釈なので、正解がどうかわからないが、ゲイン設定が -60dB の時、-60dBu の信号が、規定レベルになる、という解釈だろうか。この規定レベルは以下の表に対応すると思われます。

規定レベルは +4dBu で、最大許容が +24dBu 引用: MLA8

PAD を使えば、-14dBu (155mV) という信号レベルなら最大許容レベル (+24dBu) まで増幅して扱えますよ、という意味だと思います。それ以上はクリップしちゃうよ、だから信号レベル抑えてね、って意味かと。

つまり、入ってくる信号電圧にあわせて HA の目盛りをあわせましょう、的な表記なんだと思う。個人的には超わかりずれぇ!

ものすごい簡単な事を言っているつもりなのですが、理解するのに非常に難しいです。

これはアナログの信号領域の調整なので、エンジニアとしては深く理解する必要性は感じる。やっと自分でも目盛りの意味が理解出来た気がする。

前にも少しだけ別記事でお話したのですが、わざわざミキサー側にレベルマッチングについて信号の調整ができるのになぜ、75Ω のバランス信号を DI に入れるのか…。リハがないならわかるけど、リハがある現場では DI は使わなくていいんじゃないかな…?

Vintage Neve のマイクプリも -20dB からの調整である。しかし数値と直感がリンクするので マイナス の表記が無視できる。これもおそらく入ってくる信号レベルに応じて基準レベルで出力しますよっていう表記だと思う。

ちなみに Neve 系プリの表記も マイナスゲイン 表記ではありますが、こちらはマイナスの単位表記が非常に小さいため、無視して素直に数値が大きいとゲインが大きいと認識できます。多分。

ついでにいうと、5dB のステップアップ式で、大体プラグイン系でもその感覚でレベル上昇が見込めるので目盛りの数値と実際の動きがリンクするので、迷ったりしない、

だたし、YAMAHA さん。君の目盛り数値だけは 直感に反するこれは私だけなんだろうか?

コンプその1


私は個人的に 33609 が非常に大好きです。

これは UAD のモデリング

この 33609 の調整で一番難しく感じるのは、スレッショルド の目盛りが理解できないことだと思います。

33609 が現役で活躍していた頃はもちろん、レベルの調整概念が違う時代だったので、スレッショルドの値が dBu 表記です。

つまり入力される信号電圧に対して調整するものでした。

しかし! 現在 DAW 全盛期、ついでにこれは UAD のプラグインだ、dBu 表記されても困る!!! 誰しもが感じていることではなかろうか?

ちなみに マニュアルにも一切この dBu と dBFS の関連性については載っていない ので、自分の感性を信じてスレッショルドを調整する。0dBu が何 dBFS なのかは知らん。まぁ目盛りなんて無ければ無いで別に問題にもなりませんがね…。

実際には SSL や API のプラグインコンプのモジュール部分は dBu 調整で、こちらも dBFS との関係性がどうなっているのかよくわからないし、目盛りを気にするだけ無駄だと思う。音聞きながら多少リダクションメーター見れれば調整は結構簡単だと思う。どうせプラグインの場合フロート処理だからアナログ HA と比べてフェーダで音調整さえしまえば問題ないからさ…

つまりは dBu 表記に対する感覚があまりない、ということなんだろう。

コンプその2


1176 系で説明しますが、これらは実機によっても、プラグインによっても、結構、バラバラ です。

これは Waves のモデリングプラグイン

実機のスペックを探しても、入力の許容電圧、最大出力電圧の情報はみつかりません。おそらく +26dBu くらいはあるんじゃないかな? とは思っていますが、測定なぞしたこともありません。そのあたりは今回はスルー。

こいつも スレッショルド については、非常に感覚は難しい部類の製品です。

非常に面白いんですが、各メーカーや Reissue 版、プラグインでも割とバラバラ。

一応、この製品はスレッショルド固定という概念で、入力レベルを調整して、リダクション量を調整する、というコンプです。

というか昔のコンプは全部大体スレッショルド固定。

大体基準信号レベルなら、どこのメーカーのモノも INPUT 32 くらいからスレッショルドに到達する感じ?

大体、逆ハの字 で皆さん調整するんじゃないかな。出力受けレベルでも異なりますが、大体 DAW 上でピークが -10dBFS くらいで録音すると思う。そのとき目盛りは OUTPUT 18 くらい。

ついでにいうと、Attack と Release の数値と実際の速さは逆表記。1 が早そうに感じるけど、7 に行くほどタイムが早い。

だけど、スレッショルド固定の場合、もう、各機材への「慣れ」でしかないので、あんまり目盛りの感覚を気にする必要はない機材達かな。YAMAHA や 33609 より難しくない。

大切なのは単位に対する感覚


大切なのは物差しの感覚です。

僕たちは 5km といわれると、すぐに感覚的に距離を理解できますが、

3mile って言われても、つまり何キロくらいだよ? って思考しますよね?

これと同じで目盛りに対する感覚が重要だと思っています。

あくまでも目盛りは目盛りでしかないのですが、自分のワークフローでの中の基準ってあるじゃないですか。

そこに合わせるための感覚を養ってください。

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  • 書いた人: Naruki
    レコーディングエンジニア
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