全俺が待っていた待望の VoosteQ 新作 「Model N Channel」解説レビュー【PR】
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
待っていた。待ち望んでいたぞ!VoosteQ!!!
VoosteQ は純国産プラグインメーカーで謎の研究者がおそらく一人で活動しているブランドです。
Material Comp というまぁ結構使う頻度が多いコンプがあるんですよ、もっぱら RMS コンプとして使ってます。自分はあまりモデリング系は使わないのですが、RMS ベースで細かい挙動を設定できるので Material Comp 結構、出番あります。ちなみに Studio Master と Opto のオプションがめっちゃ好きです。
実はレビューしているので過去の記事は こちら参照。
今回は待望の New Product、Model N Channel のレビューをします!
他の有象無象の中身のないレビュー記事をふっとばそうと思います。心してかかれ。
私の初見
とにかく言いたいことは一つ。
UI かっけぇ!
以上!
見た目で即導入決定でした。
テンション上がる UI は長時間ミックス作業する時のモチベーションになるし、UI を覚えるとプラグインの名前とイメージが強く結びつき、選択される回数が増えます。結構あるんですよ、プラグインの動作的な部分は思い出せるけど、ベンダー名もプラグインの名称も思い出せないこと、めっちゃある。これは絶対忘れなさそうな UI インパクトがある。
あと、見慣れているというのもある。NEVE は日本にはゴロゴロ落ちてるんだよ。
(ゴロゴロは落ちてはないはずなんだけど、日本の商業スタジオで NEVE 1073 系を見ない日は無いし、置いてないスタジオを探す方が実は難しい。)
Model N Channel とは
この記事は事前知識ゼロで書いております。また、マニュアルも読んでません。ので、筆者の想像が多分に含まれますが、NEVE モデリングですね。これは間違いない。
日本で NEVE というと 1073 を直接指すことが多い。76 っていうと 旧 Urei と 現 UA があたまに浮かびますが、僕らにとって 76 は Urei の 1176 を指します。それと似たようなもんかもしれません。
某バンドのドラマーが 1081 を100台 (96ch?) ほど買い占めたしたことが原因で価格が高騰したなんて話は有名ですね。よしのり先生曰く、本当のことらしい。
ただ、私は NEVE のこと全然詳しくはないので、そういう話は「よしのり先生」に聞いてくださいw
小ネタは以上でこの Model N Channel は NEVE の複数のモジュールのモデリングを利用できる、という代物。チャンネルストリップとはちょっと概念が違う ので、そういう部分も含めて実用的な解説やレビューができたらと思ってください。
特にいちいち NEVE の話とかしなくていいと思うので、各モジュールを先にさらっておこう。
⚠ 特性確認の前置き【重要】
プラグインを紹介したり確認するときに Plugin Doctor を利用することに意味があるか、と言われたら「無い」んですが、自分の感覚と測定にどのような違いがあるのか、を確認する目的では利用価値があります、よって、他者への意見に測定は基本、意味はありません。これは断言させてください。
まず、かなりモデリングに対する認識の間違いやデザインの違いは各社差があります。
各社のモデリングではそれぞれ思想が異なり、最近のプラグインは通すだけでは音に変化はなく、それぞの機能の ON/OFF で特性が変化していきます。モデリングと言いつつ、周波数特性に変化はなく、EQ カーブの特性やノイズや THD の特性が近似もしくはデザインされているものがあります。現代では扱いにくい部分の排除的な思想も見られます。Noise の ON/OFF や Saturation の ON/OFF やサミング用途の回路 ON/OFF など。
引き合いに出して申し訳ないんですが、KIT PLUGINS の BB N73 というプラグインも持って使っていたんですけど、ある時「こいつ全然似てないし、扱いづらいな?」 って感じたことがあって特性を調べたんですが、全然実機っぽくない挙動だったんです。
ですが、自分が知る実機に似ていないとか、求める挙動と違う気がするとか、そういうのは使う側の問題であって、要は「自分の思ったんの違う」っていうのがプラグインが悪いわけじゃない、ということが言いたい。現代的なプロジェクトには非常に使いやすいモデリング設計がされているので、それを理解して使う、という部分にフォーカスしたい。
すべての道具は使いようであり、こうだからダメ、というものは他人に強要しては「クリエイティブの阻害になる」もので、取捨選択は他人が行うことで強要するものではない。個人的な意見として好き嫌いとか許せる許せないは「個人的」に考えよう。
自分にも「一定の基準みたいな物差し」があって個人的な取捨選択はあれど、それは各個人の考えであって強要はしない、もちろん、個人的な 取捨選択自体も個人のクリエイティブの一部 なので、それを行うための一つの基準として自分の感覚と測定値のギャップを確認すること自体に意味はある。
ただ、何度も言うようですが、測定自体になにも意味はありません。各個人でそれぞれ違う意見があるということです。それを踏まえた上で、レビューをご覧ください。
Preamp
NEVE といったら、ここが心臓部でしょう…?
え、違う?
個人的に ITB になって以降、歪みしか研究してこなかったので、個人的にそう思ってるだけかもしれませんね。
NEVE というと厳密にはほとんどトランスの音らしいんだけど (これは私の意見ではなく有識者に聞くところによると) 入力段で歪むんですよ。その歪みがとても好まれています。歪みについては散々以下の記事で語ったので、ここではこの歪みが「どのような効果を有しているのか」を解説したいと思います。
LINE/MIC
エンジニアにとって、LINE/MIC というオプションは切っても切れないものですが、コンピュータオーディオしか触れてこない新しい世代からすると、馴染みがなさすぎてボタンの意味がわからない人も増えてきたかもしれないですね。
LINE と MIC のボタンは信号の種類で分けるものでマイクを繋げたい場合は MIC ボタン、その他のライン信号を繋げたい場合は LINE ボタンを使うもので、マイクの信号とそれ以外で使い分けって感じで覚えちゃえばいい。もちろん、モデリングなのでインピーダンスとか信号レベルとかもはや関係ないけど、予備知識として持っておくと便利って話。
もちろん LINE と MIC で特性が異なる。
自分が聞いた感じでは歪みの量が全然違うことが聞いてわかる。周波数特性はそこまで変化を感じられないが歪み方が違うので高域の聞こえ方や荒々しさみたいな部分の変化を感じられるだろう。
この 2つの知覚感覚の違いの認識、そして、使い分けは非常に重要 でモデリングプラグインを利用するに当たっては個人的には必須テクニックであると言えよう。トラック単体の音作りでは、Preamp 部の歪みとその後段の EQ Comp のかかり方が変化するので、各素材、使い分けを十分に考えるべき代物だ。
一つのトラックにフォーカスして、できるだけクリーンな状態で録音した素材にモデリング風味を付け足すなら MIC を選択して、録音したときのゲイン感を思い出して利用してみる、なども考えられるし、もちろん、サミング的な意味合いを持たせたい場合は同じ種類の素材のチャンネルに Model N Channel をそれぞれのトラックに立ち上げて LINE を選択して、GAIN を 0 から調整していくなんてことが考えられる。
LINE と MIC では特性が違うので用途も違う。もちろん、それは工学的な視点の意見であって、モデリングプラグインにそんな使い分けは必要ないが、実機を知らない世代からすると、LINE と MIC のボタンがある意味が頭に入ってこないので、ある程度の予備知識を踏まえ、利用していくほうがスマートだと思うからここでは記述しています。
実際の特性
まずは、聞いた感じの初見を語ってその後、自分の答え合わせ的な内容を紹介しようと思う。
NEVE のモジュールは非常に型番が多い。1063 だの、1066 だの、1073、1081、1084 等々いっぱいあるのだ。ただし、EQ のバンド違いやツマミのデザインが違うというだけで基本設計が同じなので、1073 系統のプリはどれも一緒と考えてもいいかもしれないくらいバージョン違いが多い。もちろん個体差が現在は激しいので、状態がいいものを聞いたことがないと本物とは感覚的な使い方がなかなか一致しないこともある。
84 は 1084 の Preamp 部のモデリングであろう、独特のコンプ感がある。ユニティゲインであるため、非常に独特のコンプ感が聞き取れるのが印象的、非常に深くそして浅いコンプ、何を言ってるんだって感じだけど、スレッショルドが非常に低く、そしてレシオが非常に浅いという意味。これは本物をユニティで使った経験がほぼ自分は無いのですが、73 系統の音は歪みの質がわりとキツめの印象で、音の割れ方で言えば上品な方ではない。
この 84 の Preamp は 1073 系統とかなり似ており。歪みは録り、特にトランジェントが豊富な楽器にはピッタリな歪み感であると思う。少々リリースが長いものに使うと、いやらしい歪みを感じることがあるので、瞬間的に歪ませる使い方が個人的にはオススメだ。ピアノやドラム、アタックが強いベース等。
もちろんこれはあくまで一例なので好きに使ってくれ。
また、F 特的に高域のロールオフが感じられる、これは OLD NEVE のよくある特徴だ。あと低域のプッシュ感 150〜200 Hz あたりの若干の持ち上がり感がある。よくスネアやベースに使われる理由はこの低域の若干のプッシュ感が原因だと思う。
さて、この初見の意見が本当に当てはまっているのか確認しよう。
まず、自分の感覚とは違った部分を紹介しよう。
ごく最近のモダンなモデリングプラグインは通すだけじゃ音は変化しないことが多いです。各モジュールの機能を停止したら F 特はまっさらな状態になると思っていたのですが、そうなりませんでした。
重要なのは Power ボタンでした。
Power ボタンを押すだけでプラグインの特性が有効になります。
この用に通すだけで F 特は変化し、THD の特性も出ます。
モデリングプラグインでは、F 特 や THD などの特性は OFF もしくは最小で EQ 特性を利用できるモードというか、シグナルチェーンオプションがあるのが、このプラグインは忠実なモデリングを重視しているものになる。
つまりは非常にオリジナルとよく似ているという印象を受けるし、F 特の変化も感じられるので挿すと音が変わるプラグインであることを認識しておく。
そして THD の特性はなんというか、ちょー俺好み。まるで Pulsar Modular の O2 に似た挙動だ。
これはサミングするだけで楽曲がプロっぽくなりそうな予感がする。
ここに 84、31、MOD、各 Preamp の特性が付加されていく。
もちろん LINE と MIC で特性が異なるので、積極的な音作りには MIC、サミング的な目的やモデルの風味付加的な意味では LINE の GAIN 0 を基準として利用していくことが基本となるだろう。
若干だけど倍音の生成特性が異なるので音が若干モデルで変化を感じられます。この変化は数値を見ても音が聞こえてくるわけではないので各自ボタンで切り替えてどれがにしようかなって選べばいい。
選択に必要のない情報を頭に入れないことも重要である。
当たり前ですが、音が歪むと圧縮感 (というか圧縮される) が感じられると思うのですが、ユニティゲインなので ON と OFF で非常に簡単に圧縮感を感じられると思う。(重要)
若干の圧縮効果でディティールが変形するので、可能な人はトリムも利用しつつ、聴き比べを行うといいだろう。この圧縮感は信号が飽和に近づいている Bus トラックでは意図しないものになる可能性もあるので、気を使うべきだと思う。
2dB くらいはピークでリダクションされるので、飽和状態に近い Bus や Master トラック利用する時はコンプとの相性を確認したりなど、入力される信号のレベルに応じて厳密に利用していくことを頭の片隅に入れておくことが大事。
だけど、いちいち考慮もしていられないので、歪みとコンプと EQ は割りとセパレートして考えるべきだとは思う。最初にも行ったけど、これはチャンネルストリップではないのだから。
このあと Compress モジュールを見ていこう。
Compress
こちらも 2544、32264 がモデル元ではあると思いますが、実は本物使ったこと無いですし、音をちゃんと聞いたことがないので大きなことは言えません。
ただ、32 系のコンプの音はまさに「俺が欲しかった 33609 っぽい音にめっちゃにてるぅう!」でした。あのですね、いい感じに脳汁がじゅわわ〜っと出てくる歪むコンプです。傾向としては MIXLAND の Rubber Band Compressor V2 みたいな感じ!
たぶん、みんな、わからん!って思うよねw
ただ、アタックタイムはイジれないので、難しい部分もある。はまらない楽曲も多いだろう。
2254 は実機を使ったこと無いので (モデリングはあるけど) なんとも言葉にしにくいのですが、ほんの少し荒々しい感じに歪んだリリース挙動が長めの音って印象ですが、32 系よりおとなしいので非常に使い勝手が良いと思います。別にリリースタイムは変更できるので、言葉としてはリリースが長めっていうのは戻りの感覚の話です。が、こちらは結構オーソドックス挙動なので、非常に汎用性が広いコンプです。
25 系はオールマイティな音楽的なリリース挙動で、32 系はもはやリズム楽器には相性がいいので? というような挙動です。ちょうど制作中のアルバム曲のマスターコンプに利用してみましたが、浅いリダクションと Dry/Wet で微調整すると、SSL G コンプより非常に太ましい音像になりました。
あくまで個人的な感想ですけど。元々 33609 をドラム以外で使った経験が殆ど無いので、もっと NEVE を使い倒した人の意見を聞いてみたいですね。
実際の挙動
これは知る必要がないと思うので割愛。とにかくコンプは挙動と出音判断しかない。
もちろん、歪み方も非常に上品でもあり、リダクションが増えれば下品でもあり、つまりコンプすると歪むし、歪むということはコンプレッションがあるということですし。
すべてが上手くいく魔法のコンプレッサーなんてないので、コンプは「どれを使うか」ではなく「何をしたいのか、何を求めているのか」で決まるので、ITB ミックスにおけるモデリングコンプというのは「独特のリダクション処理を求めること」と、THD と IMD の兼ね合い、とでもいいましょうか。
モデリングとして実機を使い込んでないので評価がなかなかできないです。しかし、似ているとは思います。32系 は 33609 ではないけどそれっぽい音に実際になるし。もちろん 33609 ともまた違う音だけど…
元々のコンプレッサーの設計が Bus 向けなのでトラック単体で積極的に使っていくものではないとは思います。何度も言うようですが、OLD NEVE のモジュールはチャンネルストリップではない。
ただ、あくまで元々の設計の意図から組む利用方法で、別に禁止していないので、自由に使うことが一番望ましいですが、自分はある程度、利用する選択肢を減らさないと仕事が進まない現状があるので、選択肢を絞っています。
言っている単語が全然理解できない人は以下を繰り返し読んで、できれば購入して深い話も理解しましょう。
一応、独特のリダクション動作なので画像だけは記事の賑やかしとして置いておきますw
デジタルコンプでもこのような特性が容易に再現できるため、独特の歪み感が欲しい場合に利用したりナチュラルなリダクションが欲しい場合は 25 系は非常に良い選択となるだろう。
32 系のコンプはかなり挙動が特殊で一定の信号のときに 3:1 が一番圧縮率が低くなる時がある。それ以外にもアタック挙動が常に揺らいでいる。いわゆるパツパツ系コンプ挙動で非常に個人的には多用してしまいそう。
Compressor への理解は基礎的な挙動を理解していないと使う意味すら見いだせないので、コンプでなにがしたいのか、を十分に自分なりに理解してパラメータを動かそう。とにかくいじってみるのは、練習では必要ですが、目的があって利用したい、という確固たる目指す方向性が無いにも関わらず、テキトーにポチポチしても上手く行きません。
そこにアタックタイム (おそらく固定) とリリースタイムがある以上、波形が変形することを理解し、その変形要素はどの用に楽曲に波形に影響を及ぼすし、そして曲全体にどのような影響を及ぼすのかを推測する、もしくは求めるエンペローブ変化へ向かってパラメータを動かすことが大事です。
コンプレッサーを体系的に学んで理解したい場合、以下を理解することです。
SLAM
これはマニュアルを読んでほしいのだが、自分はまだ読んでいない。
とにかくファーストインプレッションを書き連ねているのですが、個人的な感覚だと僅かな Upward Compression っぽい。
音量感の変化が感じられるので、あるなしで聴き比べてほしい。非常に些細な違いだけど、Bus とかには非常に有用に働くのではないかと思っています。
EQL
Equalizar は 81 も 31 も MOD もぜーんぶポイントが一緒なので、ボタンポチポチできるのが最高すぎる。特性だけ変わって周波数やブーストやアッテネート値はプラグイン上は変化しない。指定したパラメータでモデル別の比較ができるのだ。最高すぎ。
Equalizar もまた F 特と倍音構成、そして Q カーブが変化するので、非常に多彩な提案をプラグイン側でしてくれるだろう。
EQ も Comp と一緒で何がしたいか、自分の音楽的な感覚が重要で、この EQ を使うから自分の音楽が素晴らしいものになるわけではない。
ただし、OLD NEVE の独特の Q カーブは非常に音楽的な挙動を示すことが多く、ツマミをグリグリするだけで目的の音像へたどり着くスピードや、プラグイン側からの提案が基本的に素晴らしい場合が多い。アナログモデリング、もちろん実機もそうだけど、少ないツマミから少ない選択肢を選ぶという、この状況が非常にクリエイティブになるのだ。
デジタルのパラメトリック EQ は自由度が高い事が売りでもあり、自分が想像した通りに自由自在に EQ を設定できますが、キャンバスは広すぎると迷走する原因になります。
そういうときに、とにかく高域の EQ がほしい!と感じたときに、Frequency が固定値だと、この辺をとりあえずブーストっていうことがすぐにできる。実機の場合はすぐに手が動けば非常に効率がいいだろう?
ビンテージモデリングに求めるものはサウンドの良さもあるでしょうが、重要なのはアビリティよりもその操作性やワークフローなのだ。もちろん、1972 年にジョージマッセンバーグがパラメトリックイコライザーの技術論文を発表する以前は周波数は固定が基本であったし、それ以前の名機と呼ばれる固定Q や固定周波数の EQ はそのポイントと Q 幅の設計は技術者の手に委ねられていた。
そういう背景と、設計エンジニアが選んだ周波数帯域を信じで EQ するという非常にリスペクトあふれる機材の使い方も一味あるでしょう?
API もそうなんだけど固定 Q に固定周波数、そしてステップアップゲイン、これがたまらない音楽性を含んでいるのである。先人たちの凄さを伺える。
実際の挙動
Preamp の章で「低域のプッシュ感を感じる」という発言をしていたのですが、このプッシュ感、実は EQ を有効にしたときに出ました。書いている途中で気づきました。プリ部で音いじって聞いてる時、ON になってたんですね。一応プロとして活動している私でも結構、騙されるのです、自分はプリ部だけ聞いてるつもりでした。プリ部だけでは実機にあるあの強烈なプッシュ感は出ませんでした。
EQ を ON にした途端「知ってる NEVE の音〜!」に早変わり。
この微妙な F 特のお陰で、音が太くなったという印象を受けます。そりゃ周波数特性を見ればそうですよね、200 Hz あたりはよく感じられる低域〜中低域だし、なだらかに高域の減衰が起きているのでそりゃ太い音像になりがちです。
EQ の ON/OFF で F 特が変化するので、OFF にすることすら選択肢としてある。
ちなみに最近の NEVE 系のモデリングでもこういう特性を排除しているものもあるので、VoosteQ のプラグインは非常に忠実にモデリングしており、そして本物にかなーり似ている。
31 系も MOD もまた F 特が変化するので、ここから任意の調整をしていこう。
Q や ゲイン加減は紹介しても仕方ないので割愛します。
個人的には LPF と HPF を積極的に使っていく勇気を持ってほしいと思います。なぜ LPF と HPF がついているのか、考えてそして積極的に有効にしていく勇気がミックスでは重要だと思います。
実は EQ はコンプの挙動を把握していくと、もっと楽に考えることができる。
Pre-EQ to Post-Comp は非常に多彩なアプローチを提供できると理解できるといい。
ただし、最初は Pre-Comp to Post-EQ のほうが考えた方としては初心者向けかもしれない。
ANALOG FLAVOR
似たような機能に関しては Material Comp にもあります。
これはおそらく IR を実装しているのではないかな〜って思っています。
F 特が各モデリング元に引っ張られ、歪みも多少変化します。
NEVE の音の心臓部はほぼトランスと言っていいらくして、別の筐体に NEVE で利用されているトランスを載せ替えるだけで NEVE の音になると言われるほど。よく皆さん、アナログの出し受けをやられていrたんだろうなって感じで先輩方の話を聞いております。僕はほとんどやったこと無いです。
NONE で使うのが基本な気がします。
もちろん、トランスを選ぶともっとふるーい音になります。F 特の制限があるので現代的な Hi-Fi サウンドとマッチしない場合もありますが、歪みの出方次第で化ける可能性があるが難しいのでこれは、特性とか見ないでポチポチするもんだと思います。
M-AIR はマリンエア、CRN-H はカーンヒル、Console 1 は見た目 8000 Series かな? Console 2 は V Series っぽいですね。マリンエアとカーンヒルくらいしか特徴は知っていませんが、ローエンドのプッシュ感とかマリエンエアっぽいですよね。カーンヒルは若干の中域の押し出し感あります。それ以外は全く傾向を知りません。
特性を見る
正直見る必要性はあまり感じないけど、自分の耳の確認も含めて見てみますが、以下の F 特になります。あら、これも NEVE っぽい感じの音の傾向っぽい。
Preamp の歪み量 と EQ 部の特性 + トランスカラーで NEVE っぽさがでるのか〜っとプラグインでリバースエンジニアリング的な要素を垣間見る。
やっぱ NEVE 使う時自然と Hi-Shelf をあげちゃうのはこういう特性が原因もあったのかな〜っておもいますね。
知って利用できるか、は各個人のレベルや裁量のウチですが、自分の納得やワークフローのために知ることは大事。ここで知って自分に生かせる人はほぼいないとは思うので記事の賑やかしですが、重要なのは知らないこともいいことがあるし、知ってしまった場合、どう利用するか、自分自身で考えられる応用力が必要です。
CONDITION
じつはこのツマミがいい味してるんです。
まず、見た目が変わります。
そして音も変わります。
以上です。
NEW と AGED で歪みの量が変化するみたいなんですよ。新しいと古い、ヤングと老人、みたいな意味のツマミなんですが、最終的な落ち着き具合、Clean/Aggressive のツマミみたいなものですが、上手く微調整最後にしてね、っていうツマミでしょう。
かな〜り使えるツマミなので忘れずにいじってみて OLD に戻してみよう。きっといい感じの場所が見つかるはずだ。
これは最後の微調整だから、使う人のセンスしか言えねぇ!
その他
Oversampling とか操作に関するオプションがあります。
MASTER GAIN は完全デジタルクリーン回路でしょう。
あと嬉しいオプションとしてはアンプゲインをステップ式にしますかーとか。
そういうのは他のレビューで参照してください。
まとめ
え?
これがイントロプライス $19.9 !?
やばいでしょ。
安いときに買わないと損でしか無い!
みんな買おう。