USB と Thunderbolt 接続で音が変わるのか?

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USB と Thunderbolt 接続で音が変わるのか?

USB と Thunderbolt 接続で音が変わるのか? 

長年の疑問である人は多いにも関わらず、ちゃんと検証している人は実は見たことがない。実際にはストリーミングしている最中、アナログに変換されているので厳密には音の比較はできない。

量子力学の問題が観測できないものとよく似ている。比較しようとすると、比較の装置が観測結果を邪魔をしてしまうということだ。USB と Thunderbolt の音質比較をする際も、アナログ転送が絶対に絡むので、些細な変化がここで起きる可能性がある。

事実確認


まず、USB と Thunderbolt は通信規格が違います。周知の事実? かもしれませんが、USB ケーブルで音が変わるそうです。僕は USB は安いケーブルで結構です。アマゾンで 500円 で買える、エレコムの USB ケーブルがお気に入りです。

また、USB だって銅線でデータ転送しています。つまり 100% データを再現できるか? と言われたら無理でしょう。ノイズの影響を受けたりとかいろいろあるようですよ。

つまり転送で音が変わるのは必然であると考えて良いです。

転送とデータコピーを同じだと考えてはいけません。異なります。

また USB の場合、パソコンの設定によってはドライバーのパフォーマンスに影響されることが、検証で証明されています。ですから、環境によって音が変わること自体も事実であり、USB と Thunderbolt ではパフォーマンスに差が出ることもあるでしょう。

検証方法


まず、USB と Thunderbolt 両方の接続を有するデバイスでなければ、この比較は無と化す。なぜなら違うデバイス同士では判断しようがないからだ。出音が違う。比較できない。

私の知っている限り、RME では Fireface UFX+ が唯一 USB と Thunderbolt の接続を兼ね揃えています。

我らが RME

私は RME の Fireface UFX+ は持ち合わせていませんので、自前のデバイスで検証しました。Antelope Audio の Discrete Series です。

Discrete Series は Synergy Core というやつに変わってる。

接続を切り替えれば、転送方式が変わっているだけで、それ以外のセットアップは変わっていない。つまり A-B 比較が容易にできます。

ちなみに Antelope Audio 製品の場合、ほぼすべてのデバイスが USB と Thunderbolt の接続を選択できます。

比較方法


Antelope の Discrete から アナログ出しして、AMÁRI のアナログインに戻しました。録音したデータを聴き比べるのが手っ取り早いですね。

いつもリファレンスで聞いている音を Discrete で鳴らして、そのメインアウトから AMÁRI にアナログインして、ProTools 上にレコーディングしました。もちろん、Thunderbolt 接続と USB 接続両方の再生音です。

macOS 10.14.5 上で ProTools | Ultimate 2019.6.0 で検証です。

視覚的結果


ProTools は便利なもので、波形を重ねて比較できます。

拡大してご確認ください、若干ですが波形が異なります。

濃い線が USB の波形、薄い線が Thunderbolt の波形です。

若干ですが、違いがあります。アナログ回路を考慮しなければいけませんが、Thunderbolt 接続と USB では音は 若干、変わるだろう、と思っていいです。

聴覚的な意見


正直、たしかに A-B 比較しても、聴感覚的に変化は感じられますが、プラシーボの域を出ません。USB のほうが重心が低く歪っぽい? Thunderbolt のほうがクリアで若干重心が上で明るく感じた? 

これは普通の人は 聞き分けは不可能 ですね、ブラインドテストしても正確に当てられないでしょう。重心が違うのは感じられました。プラシーボの域を出ませんし、どっちがいいとかはないです。接続の違いは気にするレベルの問題ではないと思う。

結論と総括


つまり、転送ケーブル、規格で違いが出るが、人間がはっきりと知覚できるほど変化は出ない。という結論でいい。つまり 好きな転送方式を選べ ばいい。もしかするとスタジオの環境では違いが顕著に出るかもしれませんが、スタジオは HDX ですから自宅や簡易スタジオでは転送種類での些細な変化を気にしなくていいという結論です。

個人的には Thunderbolt のほうが、ディティールが濃い気がする、気がするだけでですが、USB よりは転送信頼性がありそうです。ただ、USB のほうが音が太かったような…気の所為かな…?

USB のほうが歪みっぽく、音が太く感じることが こちらの記事 で示唆されています。

前にも USB ストリーミングの記事も書きましたが、USB の規格は古く、Windows ユーザーにとっては非常に厄介な事実もあります。そういった弊害を考えれば消去法で Thunderbolt 接続を個人的にはおすすめします。

小ネタ


ケーブルは短ければ短いほどいいです。Thunderbolt ケーブルは 3m 以上のケーブルは売っていません。3m 以上の Thunderbolt ケーブルはオプティカルケーブルとなります。純正 Apple 製品では 2m 以上のケーブルはありません。

また、USB ケーブルも同様です。ケーブル長で認識や、ストリーミングの問題が起きる可能性があります。なるべく短いものを使用してください。長くても 2m くらいがいいんじゃないでしょうか?

Thunderbolt の場合デイジーチェーンが出来るのですが、ケーブル転送が物理現象のため、つないだ分だけ、ケーブル長が変化するので、できればコンピュータの近くが望ましいです。ただし、正直気にするレベルで音が変わるとは思えません。利便性を重視したほうがいいと思います。

POST DATE:
  • 書いた人: Naruki
    レコーディング、ミキシングエンジニア
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