電源の違いを聴き比べよう!
実は内緒にしてたんですけど Orion Studio Synergy Core とか言うデバイスを手に入れました。ちらっと前回の記事のレコーディング等に使いました。自宅でレコーディングすることは殆どないのでこいつ便利でした。
電源別の聴き比べ
ずっと AD/DA の信号を電源を変えて聴き比べをしようと思っていました。
時間があったので信号を用意しました。
必ずお読みください。
※ WEB 上データ自体を読み込むのに時間がかかる場合があります。再生バーに何も表示されない場合はページ下記の .zip ファイルをダウンロードしてください。
なお、スマホからのアクセスは推奨しません。データ自体の読み込みにパケットを大幅に消費します。PC からのアクセスに切り替えることをおすすめ致します。
また比較視聴する場合、ページ下記の .zip ファイルから元データをダウンロードしてローカルでご視聴ください。WEB の視聴用 API 音声の場合、ネットワークサービス経由のため再生信号が正確ではない場合があります。
RAW data file
これはサンプルデータを並べただけのファイルです。
この信号を自身のデバイスからアナログ出しして、アナログインしました。
それらを聞いていただきます。
なお、自作の XLR ケーブルでループさせています。アナログ部分の誤差や変動などを加味すると、完全な比較はできませんが、デバイスの色や電源の特色は聞き取れるレベルで変化を感じられると思います。
当たり前ですが、完全に同条件、というわけではありませんが、気にしなくてもいいレベルで同じ状況を再現しています。
視聴における最低限の確認事項
それなりの環境でご視聴ください。違いを再生できる再生デバイスでなければこのデータの違いがわからないと思います。
殆どの場合、ヘッドフォンでかなり大きめでご視聴ください。できるだけ環境が整った状態でご視聴ください。できれば一定以上の環境下でスピーカーから適量音を出してご視聴ください。大きめで聞くとハイエンドローエンドの違いもわかるかと思います。
ローエンド、ハイエンド、中域の解像度や密度などなど、違いを意識して聴き比べられるか、は各々の環境で異なります。
30 秒 は同じ音源を聞いてください。すぐに切り替えて聴き比べてもあまり脳は誤差を知覚、把握できません。リラックスして、ごゆっくりご視聴ください。
比べる電源
実は、知り合いの音響のエンジニアさまに 18V 仕様の電源を作っていただきました。その電源と純正の電源を聴き比べます。
AMÁRI は 10M を入力できるため入力してみました。Orion Studio Synergy Core も 10M から 48kHz を生成した信号でロックしました。なるべく高品質? でキャプチャしました。
電源元は普通の自宅の壁コン 100V です。なお、デバイスの電源切替時には電源を落とす必要があるため、内部クロックの立ち上がり誤差が電源で差が出るのかもしません。(クロックは外部入力をしても内部の校正に利用するものであり、元々内部クロックの性能に引っ張られます。ただし Orion Studio Synergy Core も AMÁRI も同じ OCX です。)
使用するデバイス
自前のです。
Antelope Audio – AMÁRI
Antelope Audio – Orion Studio Synergy Core
カスタム電源が 2 系統の電力供給ができるので、2 台持ちにはちょうどいい。
AMÁRI DA to AMÁRI AD
以下の信号は 制作したカスタム電源 を利用して DA/AD した信号です。
以下の信号は 純正のアダプタ電源 を利用して DA/AD した信号です。
OSSC DA to OSSC AD
以下の信号は 制作したカスタム電源 を利用して DA/AD した信号です。
以下の信号は 純正のアダプタ電源 を利用して DA/AD した信号です。
データ置き場
すべて DAW 上で誤差が出ないように 32-bit / 48kHz のデータで書き出ししています。
https://www.dropbox.com/s/0o0aya5r1a6tuj1/PowerSupplyData.zip
Dropbox からファイル一覧を Download してください。
- Power_Supply_Test_DirectFile.wav – 大元のデジタルデータ
- AMARI Power Supply.wav – AMÁRI とカスタム電源
- AMARI Outlet.wav – AMÁRI と純正のスイッチング電源
- OSSC Power Supply.wav – OSSC とカスタム電源
- OSSC Outlet.wav – OSSC と純正のスイッチング電源
音の違いは聞き取れた?
結構難しいですが、個人的には歪みの量と、低域、中域の幅の広さの違いが顕著であったと思います。
ローエンドも量感というのか、密度というか、表現力の違いは顕著に聞き取れたと思います。
特に純正アダプタ音源は中高域の歪みの感じがスイッチング電源特有の音なのかな、とは思います。が人によってはこの歪みがいい音だと思う人もいるだろうと思います。
上手くスイッチング電源系の歪みすら製品の出音に利用しているような気がします。元々の純正電源での動作でも非常にレベルが高すぎて、さすがだな、としか言いようがありません。
また、中域のディティールの違いはすぐに聞き取れたのではないでしょうか? 個人的には中域の違いが一番わかり易いとは思います。
なんていうのかな、中域の幅が広いんですよね、狭くないというか…
また、音像のクリアさ、特にピンポイント感はやはり電源強しです。これは完全に電源が圧勝だと思います。純正電源はやはり音像がぼやけ気味で、パンが振られている音源だと、音の位置がぼやけているのですが、カスタム電源だと、ピタッと決まっています。
また、多少ステレオのワイドさが純正が狭く、カスタム電源は広いですね。この感じ懐かしいです。ミックスで配置が楽になるか、めちゃくちゃ難しく感じるか、ここが人それぞれなんですよね。
僕は最初ステレオが広すぎて曲の穴が出来てしまうようなミックスしか出来ませんでした。
電源でデバイスのポテンシャルは変わる!
電源初心者の方にも電源で音が変わることを理解はしてほしいです。ただ、共感はしなくてもいいです。この違いに拘る理由とか、お金をかけるとか、そういうレベルの高いことは音楽を続けていくと追々ハマっていきます。
また、実際に聴き比べて違いがわかると電源にこだわる人々の気持ちがわかると思います。
些細な変化が大きく感じられる人たちというのは、その些細な変化すら、欲しくなるほど成熟した人たちなのです。
この電源、コスパも効果も思った以上に素晴らしいので、Discrete 4 や 8 ユーザーにすらオススメです。もちろん OSSC ユーザーも同じ DC 電源規格なので問題なく使えます。
もちろん AMARI のポテンシャルを引き出したい方は是非。
電源の詳細は こちら から